年頭のごあいさつ

年頭のご挨拶

 横手商工会議所
会頭 渡部 尚男

新年明けましておめでとうございます。
令和7年の年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 国内では衆議院議員選挙、国外ではアメリカの大統領選挙など政治の局面が大きく変化した昨年でしたが、一方でエネルギーや原材料高は収まらず、改善の兆しが見えない人手不足など経済面での課題解決は年をまたぐ格好となってしまいました。また、ロシアのウクライナ侵攻、中東の紛争など、世界情勢が不安定なまま新しい年を迎えたことは残念でなりません。

 こうした不安が渦巻く情勢の中でも、大谷翔平選手が大リーグ史上初の50本塁打&50盗塁を達成するなど、記録ずくめの大活躍で2年連続3度目となる満票でのMVPを受賞しました。また、昨年の世相を表す漢字が「金」となったように、パリオリンピックでは日本選手団が金メダル20個、銀メダル12個、銅メダル13個、合わせて45個のメダルを獲得し、金メダルの数でもメダルの総数でも、海外開催大会での最多数を更新しました。こうした世界を舞台にした日本選手の活躍は私達に勇気と感動を与えてくれました。

 横手商工会議所は昨年9月に横手駅前の再開発ビルに移転し、快適な環境の中、職員一同新たな気持ちで執務を行っています。また、当所は今年度創立70周年を迎え、さまざまな記念事業にも取り組みました。人手不足、人材不足に対応すべく「横手清陵学院高校体験学習支援事業」を記念事業として開始し、今後もインターンシップを通じて地域で活躍する人材の育成を目指してまいります。また、横手商工会議所ホームページのリニューアルを実施し、より直感的に必要な情報にアクセスできるデザインに変更し、セキュリティの強化も行いました。今後も内容の充実と新鮮で有用な情報をお届けできるよう運用にも力を注いでまいります。その他にも、横手商工会議所創立70周年記念ゴルフコンペや横手かまくらFMにおいて特別番組「踊る渋沢栄一」を制作、放送いたしました。

 一昨年立ち上げた「横手市農商工連携協議会」は各方面からの期待の声も大きく、引き続き横手市の基幹産業である農業の生産性や付加価値を高め地域産業全体の活力向上を目指してまいります。

 また、デジタル人材の育成とDXの促進により企業や地域の生産性を向上させる目的で、2012年から開始した「ITエースをねらえ!プロジェクト」は今年度で計21回目の実施となりました。今後も、若い世代のキャリア形成に必要とされるスキルの習得を目的とした「次世代人財育成塾」事業とともに、人材育成による地域全体の生産性向上と活性化に寄与する事業に取り組んでまいります。

 昨年は物価高騰対策と地域消費喚起を図るため、約5億7千万円の「横手市プレミアム付商品券2024」が販売され、当所も販売及び換金などの事務を担い地域経済の好循環に寄与いたしました。

 そして、要望を続けてきた「秋田自動車道の完全四車線化」は横手IC―北上西IC間の4車線化が決定し、着々と事業が進捗しています。仮橋で片側通行となっている岩手県西和賀町内の国道107号も、地滑り発生現場を迂回するトンネルの掘削工事が進み、2026年度内の開通が見込まれています。また、特に積雪時の安全な通行環境確保が難しくなっている横手市石町から美郷町榊柳間の国道13号横手北道路は現道拡幅と一部バイパス案で計画されていますが、一刻も早い事業化に向けて要望を続けてまいります。

 今後も、産業や観光の振興に欠かせない安定的な物流・観光ルートの確保のため道路等交通インフラの充実を目指してまいります。

 令和7年の干支は「乙巳(きのと・み)」、「困難を克服しながら進み、物事を安定させていく」といった縁起のよさを表していると言われていますので、エネルギーや原材料高、少子高齢化、人手不足などの課題を蛇のごとく乗り越え、前向きに挑戦する年にしていきたいと思います。会員企業皆様のご商売も干支にちなみ、脱皮を繰り返して成長する蛇のように大きく成長されることをご期待申し上げます。横手商工会議所も全会員事業所の力を結集し、地域発展のため勢力的に事業を展開して参りますので、これまで同様のご支援、ご協力をお願いいたします。

 結びに、新しい年が会員皆様にとりまして実り多き一年となりますことをご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。